お金は稼ぐものではなく、生み出されるもの

お金は稼ぐという認識から、生み出されるものという認識へ。

地方や地域を考えるにあたって、この認識を持つことが大事だと思ってて、この認識を間違えているために地方活性化の取り組みが逆に貧困、衰退化へと向かわせているのではないかと思います。

稼ぐっていうのは、外からお金を持って来るイメージ。
そうではなく、自分達の内側から生み出されるもの、増やすことができるもの。

例えば、
サザエさんの世界では三河屋さんが御用聞きに来ますね。
そして、注文に応じて味噌や醤油など調味料を渡します。
この時、毎度日本円を支払っているわけではなく、帳簿に取引を付けるだけです(まさにツケ)。
月末には一ヶ月分のツケを合計して日本円を三河屋さんに渡します(清算)。

この例では日本円で清算しましたが、サザエさんが食堂を営んでいれば、日本円の代わりに三河屋さんにご飯を食べさせることで清算することもできます。
ツケの代わりに、食事券を発行して調味料を買うようにしても良いですね。
こうなるとサザエさんは食事券というお金を発行しているとも言えます。

この様に、実は何かしらの物やサービスを渡す(取引をする)とお金(ご飯を食べさせるという約束、負債)は勝手に生み出されています。

この生み出されたお金を日本円という形にするのか、ツケという形にするのか、食事券という形にするのか、違いはありますが、お金というのは取引をすることで生み出されます。

こう考えると、今の地方にとって不足している物はお金ではなく、取引であることが分かります。
もっと言えば、取引がそもそも行われるために必要な、物やサービスを生み出す生産者が不足していると言えます。

特に、生活必需品や生活インフラサービスを担う人達がいれば、そこの中で経済が成り立ちます。
その経済圏で使うお金は日本円じゃなくて良くて、ツケでも、お互い様の信用取引でも、食事券でも、地域通貨(地銀の預金)でも良いのです。
この経済圏が発達し、いろんな物が生み出され、取引が増えていくと、自然とお金は増えていきます。

これをお金(日本円)を稼ぐ認識で、外部に物を売ることばかりを増やしていると、地域の生産能力は増えず、取引も増えず、お金も増えないので、いつまでも外部に振り回されてしまう、地域資源を外部に使われ衰退していく方向へ向かっていくのではないかと思います。

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