スタッフに「もっと考えてほしい」と思ったら | 暮らしと循環のデザイン

スタッフに「もっと考えてほしい」と思ったら

週1回10分の振り返りから始めるチームづくり

「もう少し、自分で考えて動いてくれたらいいんだけど」

スタッフと仕事をしていると、そんなふうに思うことがあります。

もっと気づいてほしい。
もっと提案してほしい。
もっと自分から動いてほしい。

経営者からすると、よくある願いです。

でも、

「もっと考えて」

と言われたスタッフは、何をすればいいのでしょう。

考える、とは何をすることなのか。

どこまでやればいいのか。

それが分からないまま、掛け声だけが増えてしまうことがあります。

そこで、あるセッションでは、もっと小さな方法を考えました。

週1回、10分だけ振り返る

毎日長いミーティングをする必要はない。

まずは週1回。

5分でもいい。

10分でもいい。

みんなで顔を合わせて、

「今週、何か気になったことはあった?」

と聞いてみる。

今日は何をしたか。

何か気づいたことはあったか。

やってみてどうだったか。

そんな話をする。

これだけです。

もちろん、人によっては毎日でもいい。

でも、最初から大きな仕組みにしない。

まずは「週10分くらい」までハードルを下げる。

そこから始める。

「考える人」をつくるのではなく、「考えたことを話せる時間」をつくる

ここには、少し見方の転換があります。

「もっと考えてくれるスタッフを育てよう」

ではなく、

「考えたことを出せる場をつくろう」

とする。

すると、やることが明確になります。

考えることを要求するのではなく、

気になったことを話す。

やってみたことを話す。

うまくいかなかったことを話す。

他の人の話を聞く。

それだけでも、仕事の見え方は変わってきます。

1週間に10分なら、仕事の中に置ける

新しい仕組みをつくるとき、

「そんな時間は取れない」

という問題が起こりがちです。

だからこそ、小さくします。

週10分。

たった10分なら、仕事そのものを圧迫する大きな会議にはなりません。

むしろ、その10分によって、

「実は、こんなことに気づいていました」

という話が出てきたら、その後の仕事の方が変わるかもしれません。

作業時間だけを増やすのではなく、

仕事の質を少し上げるための時間を、仕事の中に置く。

そんな発想です。

「全員同じやり方」でなくてもいい

セッションでは、スタッフ同士が必ずしも同じ作業をしているわけではないことも話題になりました。

それでも振り返りはできます。

「今日はこんなことをした」

「私はこう感じた」

「私はここが気になった」

同じ作業をしていなくても、話すことはできます。

むしろ、違う仕事をしているからこそ、

「そんなふうに見えていたのか」

という発見が生まれることもあります。

振り返りは、仕事の監視ではありません。

それぞれの視点を持ち寄る時間でもあります。

「もっと主体的に」ではなく、具体的な行動を見る

もう一つ重要なのは、

「主体性があるかどうか」

という曖昧な評価をしないことです。

例えば、

「今日はここが気になったので、こうしてみました」

という小さな行動があったとします。

それを振り返りで拾う。

すると、

「あ、自分の気づきも仕事の一部なんだ」

という感覚が生まれてきます。

人は、「考えて」と言われたから考えるとは限りません。

自分の気づきが受け止められる。

その気づきが何かに役立ったと分かる。

すると、また次の気づきが生まれる。

チームづくりは、大きな研修から始まらなくてもいい

スタッフ研修というと、

外部講師を呼ぶ。
研修資料をつくる。
制度を整える。

といった大きなことを想像します。

でも、最初の一歩は、

「週に10分、話す時間をつくる」

でもいい。

この10分が、

「気づく」
↓
「話す」
↓
「試してみる」
↓
「結果を見る」

という循環の入口になる。

そう考えると、チームづくりは「人を変えること」ではなく、

人が考えたことを仕事の中で循環させる仕組みをつくること

なのかもしれません。

小さな時間が、仕事の景色を変える

たった10分。

でも、その10分によって、

今まで見えていなかったスタッフの考えが見えてくるかもしれません。

経営者が全部考えるのではなくなるかもしれません。

現場から、小さな改善が生まれるかもしれません。

その変化は、最初から「成果」として計画するものではありません。

まず、話してみる。

そして、見てみる。

そこから次を考える。

そんな小さな仕組みをつくるためにも、行動を具体化するデザインツールが役に立ちます。

「もっと考えてほしい」を、

「週1回、10分話してみよう」

まで小さくできる。

その瞬間、願いだったものが、実際の仕事の形になっていきます。

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