天動説と地動説
【天動説と地動説】
・天動説は地球は世界の中心で動かず、他の天体が動いている説
・地動説は太陽が中心で、地球を含め天体が動いている説
(太陽系の話に限る)
昔の人々は天動説が常識だったので、その考えを元に天体の動きを解明しようとしたらえらい大変で、素直に進んで行ったと思ったら急に反対方向に動き出したり、例外が多すぎて地球から見た天体の動きは予測不可能だったようです。
(占星術で星の順行、逆行という言葉がありますが、その名残です)
しかし、
太陽が中心と考えると天体の動きは簡素に表現されて、予測可能なものになりました。
消費税(インボイス)も似たようなもので消費税を
・消費者が払っている、と認識した時点で混乱を引き起こします。
・そうではなく、法律に書いてある通り、売上に対して事業者が払う売上税、と認識するとスッキリ理解ができます。
(課税の対象)
第四条 国内において事業者が行つた資産の譲渡等(特定資産の譲渡等に該当するものを除く。第三項において同じ。)及び特定仕入れ(事業として他の者から受けた特定資産の譲渡等をいう。以下この章において同じ。)には、この法律により、消費税を課する。(納税義務者)
e-gov法令検索:消費税法 https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=363AC0000000108
第五条 事業者は、国内において行つた課税資産の譲渡等(特定資産の譲渡等に該当するものを除く。第三十条第二項及び第三十二条を除き、以下同じ。)及び特定課税仕入れ(課税仕入れのうち特定仕入れに該当するものをいう。以下同じ。)につき、この法律により、消費税を納める義務がある。
消費税の基本は、売上が上がったらその売上に課される税金です。
売上ですから事業者に課されます。消費者は(直接には)関係ありません。
ただ、売上全額に対して課税されるのではなく、仕入れに使った費用は売上から引いて良いですよ、となっています(仕入れ税額控除)。
今回(2023年10月)のインボイス導入は、
この仕入れ税額控除できる費用項目を変更するものです。
・免税事業者から買った物を仕入れ税額控除から外した。
(課税事業者からの仕入れでもインボイスがなければ仕入れ税額控除できません)
これがインボイス制度の根本です。
建前上は「複数税率に対応するため」と言っていますが、その人が何をやろうとしているのかは、実際の動きを見ることで分かります。要は課税事業者に対する増税です。
(「遊んでるだけー。」と言って実際はいじめているいじめっ子と同じ理屈です)
また同じ様に、
「国の借金が・・・」
「国債残高が・・・」と言っている人にも言えます。
(間違い)
日本政府は日本国債を発行して市場(国民)の日本円を調達して予算を執行しているから、国債残高ゼロにして、税金で集めて予算を執行すべきだ。
(正しい)
日本政府は日本国債を発行して銀行(日本銀行)から日本円を調達して予算を執行することで、日本国民に日本円を配布している。
当たり前ですが、日本円は日本政府が存続しているから成り立ちます。日本政府がなくなれば日本円という通貨もなくなります。日本政府は日本円を集めるのではなく、日本円を新しく発行して世の中に供給することが役割です。
(銀行からお金を借りるのと、街金でお金を借りることを同じと考えている人が多いですが、明確に違います。銀行は元手なしで(預金なしで)お金を貸すことができます(実際にはBIS規制によって全くなしではできませんが、街金との明確な違いはココです)。日本円は銀行が誰かに日本円を貸すことで新しく発行されます。)
この視点に立つと、国債残高を減らそうとすればするほど、日本国民の所得が減り、預金残高も減っていくことが理解できます。
国民の国に対する本当の責務は税金を納めることではなく(副次的にはそうですが)、政府や地方行政が予算を付けて執行しようとしていることに対して、自分達の労力を民間にではなく公的事業に割くことになります。
(所得の偏りやお金の偏りは、インフレの偏り、過度なインフレを招いて適切な産業構造を壊すのでお金のあるところから税金によって回収されます)
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