イベント出展で「疲れただけ」はもう卒業!成果を最大化する2つの戦略的思考

マルシェやフェスなどのイベント出展。多くの事業者にとって、新しいお客様と出会う絶好の機会です。

しかし、

「ブースに一日座っていたけれど、思ったように売れなかった」

「たくさんの人と名刺交換はしたけれど、その後につながらなかった」

…そんな「疲れただけ」のイベント出展になっていませんか?

イベント出展は、「ただ参加すること」に価値があるのではありません。明確な「戦略」を持って臨み、その場で得たものを「次のビジネス」につなげてこそ、本当の成果が生まれます。

今回は、イベント出展の成果を最大化するために、私がコーチングで実際に使っている2つの戦略的思考法をご紹介します。

戦略1:あなたの出展、本当のターゲットは誰ですか?

イベント出展の目的を「新しいお客様(=未知の人)との出会い」だけだと思い込んでいませんか?

もちろんそれも大切な目的ですが、視界が狭くなっているかもしれません。

まずは「顧客との関係性マップ」を使って、あなたのターゲットを再定義してみましょう。

  • 未知の人: まだあなたのことを知らない人
  • 見込み客: 連絡先(LINEやメルマガ)は知っているが、まだ購入に至っていない人
  • 新規購入客: 一度、商品やサービスを買ってくれた人
  • リピート客: 何度か購入してくれている人
  • ファン顧客: あなたの商品やサービスを信頼し、買い続けてくれる人

アクションプラン:既存顧客にも声をかける

多くの方が「新規顧客(未知の人)」にばかり目を向けがちですが、イベント出展は「既存顧客(リピート客・ファン顧客)」との関係性を深める絶好のチャンスでもあります。

「今回のイベント、近くなので遊びがてらおしゃべりに来ませんか?」

こうして既存のお客様にも声をかけることには、2つの大きなメリットがあります。

  1. 流出防止(関係性の維持) お客様は、自分を特別扱いしてくれると感じ、あなたのビジネスへの信頼感を深めます。定期的な交流は、お客様が他社に流出するのを防ぐ最も効果的な手段です。
  2. 招き猫効果(賑わいの演出) 閑散としたブースよりも、誰かが楽しそうに施術を受けていたり、オーナーと談笑していたりするブースの方が、新しいお客様は断然立ち寄りやすくなります。既存のお客様が「呼び水」となり、ブースの賑わいを生み出してくれるのです。

まずは、「今回の出展は、どの段階のお客様に、どうなってほしいのか?」という**”意図”**を明確にすることから始めましょう。

戦略2:「なんとなく」を卒業。お客様をゴールへ導く行動設計

ブースに立ち寄ってくれたお客様を、「なんとなく」おしゃべりして「なんとなく」チラシを渡して終わらせていませんか?

お客様の行動をデザインし、確実に「次のステップ」へ導くための設計図が必要です。

ステップA:本当の「ゴール(KGI)」を決める

まず、そのイベントで達成したい本当のゴールは何でしょうか?

多くの場合、イベント当日の短期的な売上(例:お試し商品の販売)は、本当のゴールではありません。

大切なのは、**「今後も関係性を継続できること」**のはずです。

だとしたら、本当のゴールは「1,000円の体験施術を受けてもらうこと」ではなく、「公式LINE(またはメルマガ)に登録してもらうこと」に設定すべきです。

ステップB:「価値 > コスト」のオファーを設計する

お客様は、行動(LINE登録)に伴う「コスト(個人情報を提供する手間、お金を払うこと)」よりも「得られる価値」が明確に上回っていなければ、行動してくれません。

ここで、あなたのオファー(提案)を見直してみましょう。

  • よくある失敗例: 「10分1,000円の体験施術です。…もしよろしければ、LINE登録もお願いします」(施術の価値とLINE登録が紐づいていない)
  • 戦略的なオファー例: 「通常10分の体験施術は1,000円ですが、今回公式LINEに登録していただくと、ワンコイン(500円)で受けられます!

この形にすれば、お客様は「LINE登録(コスト)」を支払うことで、「施術が500円安くなる(価値)」という明確なメリットを得られます。

一方、あなたは「LINE登録」という本来のゴールを確実に達成できるのです。

ステップC:自分の「強み」を活かした行動ステップを作る

ゴールとオファーが決まったら、そこに至るまでのお客様の行動を「逆算」して設計します。

このとき、**あなた自身の「強み」**を活かすのが成功の鍵です。

例えば、私のクライアント様は「おしゃべり(会話)」が非常に得意な方でした。 そこで、彼女の強みを活かして「喋れば勝ち」という戦略を立てました。

  1. 【施策①:声かけ】 ブース前を通りかかった人に、積極的に声をかけます(お客様の行動:立ち止まる)
  2. 【施策②:会話・ヒアリング】 得意の「おしゃべり」で相手の悩み(「目が疲れませんか?」など)を引き出します(お客様の行動:自分の悩みを話す)
  3. 【施策③:オファー提案】 その悩みを解決できる手段として、ステップBで設計したオファー(LINE登録で施術)を提案します(お客様の行動(最終ゴール):LINE登録+支払いを行う)

もしあなたの強みが「商品のデモンストレーション」なら、まず足を止めてデモを見てもらう施策を。

もし「人柄」なら、まず会話に持ち込む施策を。

このように、自分の勝ちパターンに持ち込むためのステップを設計してください。

結論:イベントは「実験場」。リアルをオンラインに活かそう

イベント出展は、一回きりの「お祭り」ではありません。 お客様の反応をダイレクトに感じ取れる、**絶好の「マーケティング実験場」**です。

  • どんな「声かけ」が響いたか?
  • お客様はどのステップで「離脱」したか?
  • どんな「悩み」を持っている人が多かったか?

これらの「生きたデータ」を必ず記録し、持ち帰ってください。

リアルな場でうまくいったパターン(例えば「会話で悩みを聞き出せば売れる」)は、そのままオンライン施策(例えば「オンライン無料相談会」)に応用できる、あなただけの「勝利の方程式」になるはずです。

戦略を持ってイベントに臨み、その経験を次のビジネスの糧にしていきましょう。

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