はじめの一歩! 知って得するお金と経済の話 ~お金はどこからやってくる? 銀行のひみつを大公開!~


はじめの一歩! 知って得するお金と経済の話

~お金はどこからやってくる? 銀行のひみつを大公開!~

はじめに

「経済って難しそう…」
「お金のことはよくわからない…」

そんな風に思っていませんか?

この小冊子では、普段私たちが使っている「お金」と、私たちの生活に深く関わっている「経済」について、わかりやすく解説します。

難しい専門用語は使いません!
身近な例をたくさん挙げて説明するので、安心して読み進めてくださいね。

さあ、一緒に「お金」と「経済」の謎を解き明かしましょう!

目次

  1. お金ってなに? どこから来るの?
  2. えっ、ウソ!? 銀行がお金を作ってるってホント?
  3. お金が増えたり減ったりするのはなぜ?
  4. 経済が元気になるってどういうこと?
  5. 「デフレ」ってなに? なんでダメなの?
  6. 私たちにできることってあるの?

1. お金ってなに? どこから来るの?

お金は、モノやサービスと交換するための「道具」と思っていませんか?
もちろん、それもお金の大切な役割です。
でも、お金にはもう一つ、別の顔があるんです。

それは、**「借金と貸し借りの記録」**という顔です!

「え?どういうこと?」と思いますよね。
実はお金の始まりは、「誰が誰に何をあげたか」「誰が誰に何をしてあげたか」という、人と人との間の「贈与」(プレゼント)の記録だったと考えられています。

例えば、

  • 村の長老が、困っている人に食料を分け与えた。(長老は「貸し」)
  • 村人が、長老のために家を建ててあげた。(村人は「貸し」、長老は「借り」)

こういった、物やサービスのやり取り、つまり「贈与」の記録が積み重なって、やがて「お金」という形で、貸し借りを記録するようになったのです。
物々交換だと、お互いが欲しいものが一致しないと交換できませんが、「貸し借り」なら、後で返すことができるので便利ですよね。そして、この「貸し借り」の関係は、信頼がないと成り立ちません。

2. えっ、ウソ!? 銀行がお金を作ってるってホント?

実は、私たちがお金を借りるとき、銀行は「お金を作り出して」いるんです!

「えっ、どういうこと?」と思いますよね。

例えば、あなたが家を買うために、銀行から3000万円を借りるとします。
すると、銀行はあなたの口座に3000万円をポン!と振り込みます。
この瞬間、世の中に3000万円のお金が増えたことになるんです。

「銀行は、みんなから預かったお金を貸しているんじゃないの?」
そう思っていた人も多いかもしれません。
でも、実は違うんです。

銀行は、「お金を貸す」という約束をすることで、お金を作り出しているんです。
これを「信用創造」といいます。(ちょっと難しい言葉ですね!)

銀行がお金を作り出す、と言っても、銀行は、何もないところから魔法のようにお金を生み出しているわけではありません。

銀行がお金を貸すときには、

  • 借りる人に、将来お金を返す能力(信用)があるか
  • 借りたお金で、社会に役立つモノやサービスが生み出されるか

といったことをきちんと審査しています。

つまり、銀行は、「将来、社会が生み出す価値」を信頼して、お金を貸し出しているのです。
銀行は、みんなの「信用」を「お金」という形に変えるお手伝いをしているんですね。

3. お金が増えたり減ったりするのはなぜ?

お金が増えるのは、誰かが銀行からお金を借りたとき。
じゃあ、お金が減るのはどんなときでしょう?

それは、誰かが銀行にお金を返したときです。

あなたが住宅ローンを毎月10万円ずつ返すと、世の中から10万円ずつお金が消えていくことになります。

つまり、お金の量は、

  • 誰かが借りると増える
  • 誰かが返すと減る
    という仕組みになっているんです。

4. 経済が元気になるってどういうこと?

「経済が成長する」「景気が良くなる」って、よく聞きますよね。
これは、簡単に言うと、

  • たくさんのモノやサービスが作られるようになる
  • たくさんの人が仕事をして、お給料をもらう
  • みんながお金を使って、モノやサービスを買う

という状態のことです。

例えば、新しいスマートフォンが発売されて、みんながそれを欲しがるとします。
すると、スマートフォンを作る会社は、たくさんのスマートフォンを作ります。
そのために、たくさんの人を雇って、お給料を払います。
お給料をもらった人は、スマートフォンを買ったり、他のモノやサービスを買ったりします。

このように、お金がぐるぐる回って、みんなが豊かになるのが「経済が元気になる」状態です。

5. 「デフレ」ってなに? なんでダメなの?

「デフレ」は、モノやサービスの値段が下がり続けることです。
「安くなるならいいじゃん!」と思うかもしれません。
でも、実はデフレは怖いんです!

例えば、パン屋さんのパンが1個150円だったのに、120円に値下がりしたとします。
すると、パン屋さんの売上が減ってしまいます。
売上が減ると、パン屋さんは、

  • 新しいオーブンを買えなくなる
  • アルバイトの給料を減らす
  • パンの材料を安いものに変える

といったことをしなければならなくなるかもしれません。

すると、経済全体が元気がなくなり、さらにモノの値段が下がる…
という悪い流れ(デフレスパイラル)になってしまいます。
デフレになると、会社も人も、お金を使わなくなって、ますます経済が縮んでしまうんです。

6. 私たちにできることってあるの?

デフレを止め、経済を元気にするためには、

  • 国や県が、道路や学校を作ったり、困っている人を助けたりして、お金をどんどん使う
  • 会社が、新しい商品を作ったり、お店を増やしたりして、お金をどんどん使う
  • 私たちが、お買い物をしたり、旅行に行ったりして、お金をどんどん使う

ことが大切です。

私たち一人ひとりが、

  • 「お金」や「経済」の仕組みを少しでも知ること
  • 「どうすれば経済が元気になるか」を考えること
  • できる範囲で、お金を使うこと

が、未来の日本を明るくすることにつながります!


おわりに

この小冊子が、みなさんの「お金」と「経済」への理解を深めるきっかけになれば嬉しいです。

もっと詳しく知りたい方は、図書館で本を借りたり、インターネットで調べたりしてみてくださいね。

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