【あおいとけんじのカフェ談義③】計画通りじゃなくてOK!「計画」と「直感」でしなやかに進むヒント

【あおいとけんじのカフェ談義③】計画通りじゃなくてOK!「計画」と「直感」でしなやかに進むヒント
場所: カフェのテラス席、少し風が心地よい午後
登場人物:
- あおいさん: ウェブサイト作成に向けて動き出したデザイナー。でも、計画通りにいかないことに少しモヤモヤ。
- けんじさん: Web系の個人事業主。あおいさんの話を聞くのが習慣に。
あおい: 「けんじさーん、ちょっと聞いてもらえますか?この前、新しいサービスの計画をしっかり立てたつもりだったんですけど、いざ始めてみたら、なんか全然違う方向に進んじゃって…。」
けんじ: 「ほうほう、どんな風に違ったの?」
あおい: 「お客様の反応が思ったのと違ったり、やってみたら『あれ、こっちの方がいいかも?』って思うことが出てきたり…。計画通りに進まない自分ってダメなのかなって、ちょっと落ち込んじゃって。」
けんじ: 「あおいさん、それは全然ダメじゃないよ!むしろ、個人事業主にとっては**『計画通りにいかない』のが当たり前**くらいに思ってた方がいいかもしれない。」
あおい: 「え、そうなんですか?」
けんじ: 「うん。だって、僕らの仕事って、状況がどんどん変わるでしょ?だから、最初に立てた完璧な計画(地図)に固執しすぎると、かえって進めなくなっちゃうんだ。」
あおい: 「じゃあ、計画って意味ないんですか…?」
けんじ: 「いや、計画自体はすごく大事だよ。特に、**『バックキャスティング』**っていって、未来のゴールから逆算して今の行動を決めるのは、方向性を見失わないために有効だ。いわば、最初の『目的地』と『大まかなルート』を決める感じ。」
あおい: 「目的地と、大まかなルート…。」
けんじ: 「そう。でも、実際に歩き始めたら(行動したら)、『こっちの道の方が景色がいいぞ』とか『この道は工事中だ』とか、**『今の状況』が見えてくるし、『こっちに進みたい』っていう『直感』**も働くだろ?」
あおい: 「あ、確かに!やってみて気づくことってあります!」
けんじ: 「それが大事なんだよ。その『現状認識』と『直感』を信じて、目的地は変えずに、ルート(計画)を柔軟に修正していく。これが、変化に強い個人事業主の進み方だと思うんだ。」
あおい: 「なるほど!最初の計画は『仮説』みたいなもので、行動しながら検証して、より良いルートを見つけていく感じ…?」
けんじ: 「まさに!台風の予報円みたいに、最初は『だいたいこのへんかな?』って感じで、進みながら『あ、中心はこっちだった』って精度を上げていくイメージかな。」
あおい: 「そっか!計画通りにいかないのは、自分がダメなんじゃなくて、より良い道を見つけたサインかもしれないんですね!」
けんじ: 「そういうこと!だから、『計画を立てる→行動する→振り返る(直感も大事にする)→計画を修正する』このサイクルをグルグル回していくのがいいと思うよ。」
あおい: 「よかった…。なんだかすごく気持ちが楽になりました!計画に縛られすぎず、自分の感覚も信じて、柔軟に進んでみます!」
けんじ: 「うん、その調子!あおいさんなら大丈夫だよ。」
解説
「しっかり計画を立てたのに、思うように進まない…」 「状況が変わって、最初の計画が意味をなさなくなった…」
個人事業主として活動していると、予期せぬ変化や、やってみて初めてわかることがたくさんあります。そんな時、「計画通りに進まない自分はダメだ」と落ち込んでしまうことはありませんか?
実は、変化が激しく、先の見えにくい個人事業主の活動においては、ガチガチの計画に固執するよりも、「計画」と「直感」を柔軟に組み合わせることが成功の鍵となります。今回は、あるコーチングセッションで語られた、この「計画と直感の活かし方」についてご紹介します。
◆計画(バックキャスティング)の役割
計画を立てること自体は、とても重要です。特に「バックキャスティング」と呼ばれる考え方は有効です。
- バックキャスティング: 未来の理想の姿(ゴール)を設定し、そこから逆算して「今、何をすべきか」という具体的なステップを洗い出す方法。
これは、進むべき方向性を定め、具体的な行動を起こすための「地図」や「設計図」のような役割を果たします。家を建てる時に設計図が必要なのと同じです。
◆しかし、現実は計画通りに進まない
個人事業主の活動や人生は、家づくりとは違い、不確実な要素に満ちています。
- 市場の変化
- お客様の反応
- 自身の体調や心境の変化
- 予期せぬ出来事
こうした変化の中で、最初に立てた完璧な計画(地図)だけを頼りに進もうとすると、道に迷ったり、無理が生じたりします。
◆そこで活きるのが「直感」と「現状認識」
ここで重要になるのが、「直感」や「今の状況をよく見ること」です。
- 行動と振り返り: まず、計画に基づいて一歩踏み出してみる。そして、その結果どうだったか、どんな気持ちになったか、状況はどう変化したかをよく観察します。
- 直感の声を聞く: 行動した結果、「なんだか違う気がする」「こっちの方がしっくりくるかも」といった直感が働くことがあります。これは、計画だけでは見えなかった、より最適な道を示唆している可能性があります。
- 計画の修正: 直感や現状認識に基づき、「地図」を柔軟に修正します。「目的地(ゴール)は変わらないけれど、ルート(手段・ステップ)はこちらに変えよう」といった判断です。
◆「予報円」のようなもの
コーチはこれを「台風の予報円」に例えていました。
- 最初の直感やゴール設定: 「だいたいこの辺りに進みたい」という、やや幅のある方向性(大きな予報円)。
- 最初の計画: その予報円の中心に向かうための、具体的な最初のステップ。
- 行動と修正: 実際に進んでみると、「中心はここじゃなくて、円の端の方だった」「そもそも円の形が少し違ったかも」と気づき、進む方向を微調整していく。
ゴール(目的地)自体は間違っていなくても、そこに至る具体的な道筋(計画)は、やってみる中で最適なものに変わっていくのが自然なのです。
◆個人事業主だからこそできる強み
この「計画を立てつつ、直感で修正していく」やり方は、変化に柔軟に対応する必要がある個人事業主にとって、非常に有効なアプローチです。一人だからこそ、状況に合わせて素早く方針転換できます。
◆まとめ
計画は、あなたを導くための大切なガイドです。しかし、それに縛られる必要はありません。
- まずは理想の未来を描き、そこに至る計画(地図)を作ってみる。
- 実際に行動し、その結果や自分の感覚(直感)を大切にする。
- 必要であれば、恐れずに計画(地図)を書き換える。
このサイクルを繰り返すことで、あなたはきっと、自分らしく、しなやかに、目的地へとたどり着けるはずです。計画通りにいかないことを恐れず、変化を楽しみながら進んでいきましょう!
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