【起業のヒント】あなたの「当たり前」が価値になる!ビジネスを生み出す2つの視点

「自分の強みって何だろう?」「何で起業したらいいかわからない…」 個人事業主として活動している方や、これから起業を考えている方なら、一度はこんな風に悩んだことがあるかもしれません。
先日、ある起業&経営コーチングのセッションに同席する機会がありました。コーチのすえなみさん(すえっち)と、あるクライアントの方との会話には、まさにそんな悩みを抱える方々へのヒントが満載でした。今回はその会話から、あなたのビジネスの種を見つけるための重要な考え方をご紹介します。
1. あなたの「素材(資産)」を見つめ直す
セッションの中で、クライアントの方は「自分は何を持っているんだろう?何をシェアできるんだろう?」と、自身の持つ価値について深く考えている様子でした。
以前は「どうやって売るか」「どうやってお金を得るか」に意識が集中していたけれど、ある時、視点が変わったと言います。それは、「仕事とは、自分の持っている力や経験といった『素材』をお金に変えること」だという気づきでした。(会話より:山小屋の歩荷の例え)
これは非常に重要なポイントです。私たちはつい、「〇〇という仕事をしている」と考えがちですが、本質的には自分の持つ様々な「素材(資産)」、例えば、
- 体力、知識、技術、経験
- コミュニケーション能力、共感力
- 特定の分野への興味関心、探求心
- 年齢や性別といった属性さえも
これらを組み合わせて、世の中に価値を提供しているのです。 まずは、あなた自身が持っている「素材」を棚卸ししてみませんか? どんな些細なことでも構いません。
2. ビジネスは「素材」と「需要」のマッチング
すえなみコーチは、ビジネスの基本構造を**「自分の持つ『素材』を、世の中の『需要(求めているもの)』にどう組み合わせて、どう表現するか」**だと語ります。
つまり、自分の素材と世の中のニーズを結びつけることが、ビジネスの核となるわけです。
そして、このマッチングを見つけるためには、大きく2つのアプローチがあることが示唆されました。
3. マッチングを見つける2つのアプローチ
アプローチ①:「素材」から始める(素材発信アプローチ)
これは、まず自分の持っている「素材」を、とにかく発信してみる方法です。
- 何をやるか:
- 自分が日々やっていること(仕事、趣味、学びなど)
- 興味があること、得意なこと
- 身につけたスキルや知識
- 感じたこと、考えたこと(ただし、「思想」そのものを売るのとは少し違う)
- どうやるか:
- SNS(Facebookなど)で気軽に発信する。(会話では、作り込んだ「作品」になりがちなNoteよりも、日々の活動が見えるFacebookが「素材」発信には向いているのでは?という話がありました)
- ポイントは、完成された「商品」や「作品」を見せるのではなく、あくまで「素材」を並べる感覚。(スーパーが野菜を並べ、客が料理法を考えるイメージ)
- 目的:
- 「この人はこんなことができるんだ」「こんな知識/関心があるんだ」と周囲に知ってもらうこと。
- あなたの発信を見た人が、自身の「需要(困りごと)」と結びつけて、「この人に頼めるかも」「この情報が役に立つかも」と発見してくれるのを待つ。
このアプローチは、「自分の何が役に立つかわからない」けれど、とにかく行動を起こしたい場合に有効です。大量に発信していく中で、思わぬ反応や需要が見つかる可能性があります。
アプローチ②:「需要」から始める(課題解決アプローチ)
こちらは、まず身の回りの人の「困りごと」や「課題(需要)」を見つけることから始めます。
- 何をやるか:
- 周囲の人が何に困っているか、何を求めているかを観察する、聞いてみる。
- その課題に対して、現在行われている解決策よりも**「もっと良い方法」**を考える。(より安く、早く、楽に、高品質に、など)
- どうやるか:
- 見つけた課題に対して、「自分のどの素材を組み合わせれば、より良い解決策を提供できるか?」を考える。
- スタートはあくまで「課題」。自分のどの「素材」を使うかは後から考えるため、予想外の自分の能力や経験、特性が活かされる可能性があります。
このアプローチは、解決したい問題が明確な場合や、人の役に立ちたいという思いが強い場合に有効です。
4. 「当たり前」は「特別」? 自分の価値を見出すマインドセット
起業を考えるとき、多くの人が「自分には特別なスキルなんてない」と思いがちです。しかし、コーチングではこんな指摘がありました。
「人より秀でているものは、自分にとっては当たり前だから価値がないと思いがち。でも、それは他人から見たら『特別』なことかもしれない。」
あなたが当たり前にできること、苦もなくこなせることが、他の誰かにとっては「お金を払ってでも解決したいこと」かもしれません。
- 自分の「当たり前」を疑ってみる。
- 「こんなこと、価値がない」という思い込み(枠)を外してみる。
そうすることで、眠っていた「素材」が輝きだし、新たなビジネスの可能性が見えてくるはずです。自分の価値を過小評価することは、あなた自身にとっても、そしてその価値を必要としている誰かにとっても、大きな損失なのです。
5. 不確実性とどう付き合うか?
個人事業や起業には、不確実性がつきものです。「本当にうまくいくんだろうか…」という不安は、多くの人が感じることでしょう。
セッションでは、この不確実性との付き合い方についても語られました。
- 「プロセス」は信じる、でも「結果」は手放す: ビジネスを生み出すための行動プロセス(素材の棚卸し、需要の探索、発信、組み合わせの試行錯誤など)は、ある程度体系化されており、信じて進める価値があります(=握るもの)。しかし、「具体的に何と何がどう結びつくか」という結果は、やってみなければわかりません。そこはコントロールしようとせず、偶然性や発見に委ねる(=手放す)姿勢が大切です。
- 経験から学ぶ(身体知): 理論や知識だけでは腹落ちしないことも、実際に体を動かし、五感で体験することで深く理解できるようになります。失敗も成功も、すべてが学びのプロセスです。
- 自分を知り、受け入れる: 自分がどんな時に不安を感じやすいのか、どんな行動パターンがあるのか(例えば、保守的な面と変化を求める面がある、など)を知り、まずそれを受け入れることが大切です。変えようとするのではなく、自分の特性を理解した上で、意識的に行動を調整していくことが、不安を乗り越える助けになります。
まとめ:一歩踏み出すあなたへ
今回のコーチングセッションから見えてきた、個人事業主・起業家のためのヒントをまとめます。
- あなたの持つ経験やスキル、興味関心はすべて価値ある「素材」。
- ビジネスは、あなたの「素材」と世の中の「需要」を結びつけること。
- マッチングは「素材発信」か「課題解決」の2つのアプローチで探る。
- 自分の「当たり前」にこそ価値が眠っているかも。思い込みの枠を外そう。
- 結果はコントロールできない。プロセスを信じ、発見を楽しもう。
- 自分の特性を受け入れ、不安ともうまく付き合っていこう。
もし今、あなたが自分のビジネスについて悩んでいるなら、まずは自分の「素材」を見つめ直し、どちらかのアプローチで「実験」を始めてみませんか? きっと、予想もしなかった扉が開くはずです。
おまけ: セッションの最後には、AI(Google Gemini)を使って会話内容を要約したり、ブログ記事の草案を作ったりする活用法も紹介されていました。苦手な作業や面倒なことは、便利なツールに任せてみるのも、今の時代の賢い選択かもしれませんね!
(免責事項) この記事は、提供されたコーチングセッションの会話内容に基づき、個人事業主や起業家向けに役立つと思われる情報を抽出・再構成したものです。特定の個人や状況に対するアドバイスではありません。
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